今日はいつもの村とは違う場所からレポートする。
(地名については控えさせて頂く)
とある漁村からだ。
フィリピンの海ってのは想像されるほど豊かじゃない。近海の魚はとことんまで取り尽されてめぼしい魚は殆どいなかったりする。
サンゴ礁はダイナマイトで見る影もないし、保護の意識が無いもんだからプランクトンに近いような小魚まで捕獲して食べてしまう。
近海の魚は一部の地域を除いて壊滅に近いのだ。
しかし今回来ているところはそんな荒れ果てたフィリピンの海の中で辛うじて漁場を保っている場所のひとつである。
ここは一般的に治安に問題があると言われている区域に囲まれている事から流通が悪く、消費も少ない。漁師たちは自分の街で消費できる程度の魚を採って暮らす。乱獲をしてない分魚介類が残っていると言う事である。
ここに来たのは別に海を見たかった訳でも遊びに来た訳でもない。
退避所というか、アパートを調査に来たのだ。
というのが、折からの金ブームで近所の鉱山へ荒くれ物が集まってる。
その連中が金の採れない時に近所や農園で働こうとする。そういう人たちは住所不定で収入不安定な人が多く問題起こしやすい。住民に便乗して入って来るので防ぎにくく、外国人の存在が目立ち始めている。
農園的には基本的に働く人は拒否しないので来てくれても構わないのだが、外国人が目立つのはこの地域では好ましくない。だから収穫シーズンに身を隠しておけるような疎開先が欲しいと治安に詳しい知人がいるこの漁村訪ねて来たのである。
今来ている漁村だが、実は数年前から関係者が村に勤めてて治安情報が把握しやすいセクションにいる。
月千円の安アパートを探しに来た
ここに月千円の安アパートを借りて、収穫の前後などはこちらで過ごそうとと思ってる。
ここはオカズ代が格安なので、生活費は農園と変わらないだろう。ここで干し魚を仕入れて農園で消費し、農園で収穫した作物や燃料をここに持って来て双方の生活コストを下げるのも良いかもしれない。
ただ、この地も安全とは言えない。この漁村は大丈夫でも村から一歩出れば海賊や山賊がウロウロしている。まぁどこでもそうだが常に逃げ場は確保しておく必要がある。(何処も同じ)
あそこに停泊している船は漁船では無いのだ。
小銃を備えた警備艇である。
海賊が漁村へ入って来ないように、漁船を襲わないように警備しているのである。海には海賊、山には山賊がいて、軍があちこちに駐屯している。
綺麗だが活気のない岸壁。海賊が流通を阻んでいる。
海岸がそのまま市場である。
この村で驚いたのは猟師が雑魚の魚を無料でくれる。
漁船が着くとワサワサと人が集まってくる。無料の魚を求めて。
私たちも頂いた。
無料と言っても刺身が出来るくらいの立派なものである。
町ならキロ300円はするだろう。
■優良動画
フィリピンの漁村、豊富すぎる海の幸、のんびりした豚や猫
https://youtu.be/pY6AV8m5QsI