カラバウ(水牛)を買う(飼う)事になった
諸事情でカラバウを買わねばならなくなった。出来れば巨大な家畜は飼いたくないと考えていたので、今までカラバウはレンタルしていた訳だが・・・
過去に「うちのカラバウ」と表現した事もあるが、あのカラバウのオーナーは農園ではない。
生き物はオーナー自身が愛情持って育てたほうがいいでしょう?農園がオーナーになって他人に使わせるより、持ち主からその都度借りる方が持ち主は愛情持って可愛がる訳よ。
そう思って、今まで下の畑でカラバウを買おうなんて一度も思った事は無かったのだが、カラバウの持ち主の一族に異変が起きてから、状況が変わった。あの90万ペソ騒動の余波が来たわけだ。
大金を手にした親族の残党が急にカラバウを処分すると言い出した。
おそらく親族トラブルで、財産を片っ端から処分して分ける事にでもしたのだろう・・・・農園から良い手数料は出てた訳だから、そのままにしておけば良い金になるのにと思うが売りたい物はどうしようもない。
しかし、仮にカラバウを第三者に売られると非常に困ってしまう。新しいカラバウを入手しようにも、明日明後日に見つかる訳も無いからね。
どっちにしても、カラバウのいない空白時間は困るんだよ。収穫に穴が開くとカラバウ以上の損失を出しかねない・・・
近所を探してレンタルのカラバウを探すと言う手もあるが、近所付き合いを増やすと、またヤギ入れて来たり放牧させろだのなんだのって話になりかねず面倒だ。もう言い値で買うしかない。
値段は28Tペソ・・・
山のカラバウを幾らで買ったか忘れてしまったが、それより高い。(悩むほどの金額でも無いのだが、うちは貧しいので)
結局、どう足掻いてもキャンターを90万ペソで買わせようとしたオッサンの怨念からは逃れられなかった訳だ。
もう観念した。
ところで、かなり以前にお話ししたことはあるんだが、カラバウを所持するにはカラバウ証明書ってのが必要になるのである。カラバウの特徴を記入して役場に登録するのである。
ローテク農業で発達したミンダナオは、ローテクなりのルールがある。登録書の無いカラバウは盗難バイクと同じ様なもので、あちこちウロウロしているとカラバウ泥棒の疑いを掛けらる事もある。
したがって、カラバウを取得したときは役場で名義変更を、
赤ちゃんが生まれたときは出生登録までする必要がある。
動物の体の特徴や傷の位置などを記録する訳だから、車やバイクのインチキ登録より正確性がある。(車の登録なんてデタラメ)
早速役場に行くことにした。
この古臭い紙切れの方が、元々カラバウに付いていたカラバウ証明書。新しいのが譲渡証明書みたいなもの。
出生証明書を見てみると、カラバウの登録日は2004年の12月になっていた。登録した日が誕生日になるんだと思うから、約9年?
名変手数料とは別に僅かな税金も徴集される。
2004年というと、開墾して間もない頃だ、その当時から関わってる農夫さんも何人か居るが、カラバウも同じカラバウがずーっと関わって来たのかな・・・と思って8年くらい前のフォルダを開いたら、なんと、子カラバウが写っている写真があった・・・このカラバウか!
そうなのか!この時の黒い小牛が今日買ったカラバウだったんだ・・・
農園の生き証人じゃん!
カラバウの書類の手続きをするために役所で待ってると色んな所から人が見てる。
上空からも。
正面からも。
そっか、役場だから屋根付きジムがあるんだね。
私ってそんなに珍しい顔してる!?w