■金が掛かる宿題
学校の課題に金が掛かりすぎる。米買う金がないのに。
1.5リットルのペットボトルで風車を作れとか針金細工を作れとかだが、ミンダナオの末端の庶民がペットボトル飲料を飲むわけが無いんだし、わざわざ針金買って工作するような余裕もある訳ない。彼らの自宅にはペンチも鋏もないはずだ。上澄階級の人はそこが分かってない。
これは教材を作っているところ。ペットボトルを加工してカラフルな色を塗って来いと先生はいう。
しかし樹脂だから色が乗り難い。塗ろうとすればマジックか油性塗料が必要だ。それも最低二色だという。塗料使うとしたら刷毛だっている。「塗れ」と口で言うのは簡単だが手間もコストも掛かる。
この子は父親に頼んでペンキだけ買ってきて貰った様だが、刷毛がどうしても入手できない。だから私に言ってきた。この村には買うところなんてないし刷毛を持ってる人さえいないような村だ。買うとしたら運賃払って町へ出る必要がある。
1キロの米で困っている家庭が米以上の教材費を使える訳がない。
今回たまたま針金やらペットボトルを用意したけど、お金が無い家庭ならどうやって調達しただろうか。これを作らないという選択は無い。作らないと進級できないから。
日本のように先生に文句を言える立場の親はここにはいない。ここでの先生の地位はカースト上位並みに高くて貧民が文句を言えばたちまち子どもが〇八分になる。
強い者には弱くて弱い者には強いのがここの先生なのだ。(まぁ半分冗談だが)
これは以前お話したと思うが農園の周りを囲んでいた針金がことごとく持ち去られた話。子ども達が学校の教材にする為に持ち去った訳だが、要はこういう事だ。
罪を作らせない教育プログラムにして欲しいね。
どうでもいいけど、昨日子どもに頼まれて中華ショップでマジックを買ってきたら中身の3本中2本が書けなかった。
単品売りなら試し書きをして買うところだが、ボールペンの棚に「開けたら買え!」と書いてあったので試し書きを怠ってしまったのだ。
鉛筆一本買えないような人がこういう外れくじ引いたら発狂するよ。フィリピン人は我慢強いよねぇ。
■壁材内職
以前話題にした壁材を作る内職。一時は何世帯か作っていた様だが、やはり飽きっぽく、今は誰もしていないので今回はうちが主導して作る事にした。ここを通りがかる子どもたちに作らせて作った長さに応じて小遣いをあげようかと。
みんな作れば金になることは分かっていてもどうして良いか分からない。子どもが自発的に始めるのは不可能だから、最初だけ手伝ってやればいい。
この子達は家でお手伝いをしても小遣いはもらえい。そんな金があればお父さんは酒かたばこに使ってしまう。日本と違ってお小遣いを貰える子はほんの僅かだ。
それでも男の子は農作業の力作業に従事出来る分、するチャンスに恵まれている。お金が必要なら農作業に従事すればよいからだ。問題は女の子の多い世帯だ。
自宅で炊事させられ、赤子の面倒を見らされ、自分の買いたい物も買えないでいる。可哀想な子が多いのだ。
この子は割と親が手を掛けてて勉強熱心な子だが、それでも紙を買う金が勿体無いから壁を黒板代わりに勉強している。
さて、壁材内職だが、今、実験的にどの位の速度で出来上がるか時間を計っている。ベテランが休みなく作れば半日で出来るが、素人がトロトロ作って3日。1枚売れば150ペソ。
根気強く作る必要はない。暇な時間に気が向いたら50cm作ってお小遣い20ペソみたいな感じで作れればと。
これを始めてから3枚は完成したので、少なくとも450ペソの金は動いた。
ここでもう飽きて止めてもいい。
3枚も出来れば凄いと思う。
■燻製キノコラーメン絶品
先日、いろりの上で自然乾燥させたキノコをラーメンに入れて食べてみた。
うまい!
この食感・・・どこかで食べた気がする・・
そうだメンマだ!メンマそっくり!
シャキシャキして実にうまい。
以前と違って腐敗臭は全くなし。
ただ、やはり燻製臭さがかなりある。これはこれでいいのだが、一旦水で戻して入れた方がいいかもしれない。
以前、自然乾燥した時は100%失敗したが、一旦茹でるというプロセスが絶対に必要みたいだ。
多分、腐敗菌?か酵素?かを減らす必要があるんだと思う。
でもこの方法は大量に作り置くのは非常に手間が掛かるので、次回は塩付けを試してみたい。キノコの2割の塩を茹でたキノコにまぶして保存するだけみたいだ。
最近農園に引き篭もってて外をうろうろしないのでキノコの村にも行ってないが行ったら試す。