まぁ存分に笑っていただきたい。というか、こういうパターンもあるのだ。私はまだまだフィリピン初心者だ。
ところで12月ってのはやたらと誕生日の人が多いね。多分このシーズンに狙って子どもを作っているのは間違いないだろう。誕生日がクリスマスに向けて集中しているような気がする・・・・
1年位前だったかな?万引き犯の写真を見せしめにしていた店の紹介をした事があったでしょう?今回の舞台はここだ。
この店で誕生日の子どもを含めて数人で買い物をさせたのだ。そこで起きた事件である・・・
欲しがる雑貨を何品か選んでレジを済ませて出口を出ようとすると、けたたましい警報音が鳴り始める。
なんだなんだ!?と思って回りを見回すと警備員に手を掴まれているのは・・・・
なんと・・・・
私が付き添っていった子ども(爆)
手には確かに店の商品が握られていたのだった・・・
それもご丁寧にセンサーの付いたヤツ・・
私は瞬時に警備員に「この子は田舎者だから間違って出たのだ」と言い訳したがそんな理由が通る訳も無く・・・
そのまま事務所に連れて行かれた。
謎に包まれた子どもの行動に絶望的な気分になりながら階上の事務所へ私達は上がっていった・・
「なぜ、誕生日で物を買って貰える優位な立場にありながらあと一品拝借したのか・・・」
「本当に間違って出ただけではないのか?・・・」と思ったがあのセンサーの重みに気づかないわけが無い・・・やっぱ取ったのか・・・かなりショックである・・・
どうでもいいけど、ここで頭をよぎるのが恐怖の事後対応・・・
この国の外国人の立場と言うのは一般的に知られている通り非常に難しい立場にある。外国人に人権という文字はなく私刑がまかり通っており生かすも殺すも相手の虫の居所次第である。
特にこういうパターンだと警察を呼ばれれば明らかに因縁つけられてセットアップのネタになる事例だし、この店は私がネタにした通り犯罪者を晒し者にする恐ろしい店だと分かっている・・・
事務所に付くと、神経質そうな女性マネージャーがカメラの監視をしており、警備員が耳打ちすると女性は私に話しかけてきた。
ドキドキしながら耳を傾けると・・・
女性が言ってきた提案は思いのほか単純な一言。
「タイムス10」
タ、タイムステン?
マジか、10倍の罰金を払えばOK?・・・
払いまーす!!!
私達は住所や名前を詳しく聞かれる事もなく、10倍を支払う事で事なきを得たのだった・・・
まぁ警察へ突き出しても金にならなければ意味がないんだしある意味合理的・・
ちなみに子どもだけで万引きされた場合。店は泣き寝入り。保護者を呼んでも金持ってないし警察も引き取らない。
日ごろから万引きで頭を痛めていた店にとって今日の万引き客は上客だったろう。
当の子どもは全く悪びれた様子は無く、あげたものに感謝する訳でもなく、自宅へ戻った後再びうちに顔を出し、「スパゲッティ作る金が足りないから200ペソ貸してくれ」という親からの伝言を届けに来た・・・